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March 08

開幕戦を終えて 2

ここだけは変わらないと思っていた。
前の4人、後ろの4人に誰が入るにしても、この2人は変わらないだろうと。
しかし、開幕戦を見て印象は変わった。
シルビーニョ&寺川、ピッチの中央の2人に昨年までの安定感は見られなかった。
 
文字通りチームの中心を担うセンターの2人に掛かる負担は決して少なくない。
シルビーニョがボールをさばき、寺川がこぼれ球を拾い、中盤のスペースを埋める。
昨年までは絶妙に見えた2人の連携も開幕戦ではほころびが目立った。
 
まずはシルビーニョ。
ケガ明けでコンディションが上がっていないせいか、運動量の少なさが目につく。
全体的にプレーエリアも狭い。
昨年よく見られたDFラインからボールを受けに下がる動きが少なく、かといって前線に飛び出す動きもない。
落ち着いたボールキープは健在だが、攻守に渡ってボールにからむ回数が少ない。
 
シルビーニョが動かない分、寺川への負担は増す。
中盤はもちろん、DFラインの中にまで戻って守備をする。
プレーエリアも中央のみならず、コーナー付近まで戻って守備をする場面もあった。
前線でくさびとなってボールを受ける高松をCBと挟み込む形でプレッシャーをかけるが、
徐々に本来のポジションに戻れなくなり、DFラインにごく近いポジショニングになってしまっていた。
もちろん、それでは中盤に大きなスペースができてしまう。
そして一番の心配は非常に当たりが弱くなってしまったことだ。
寺川は体の線は細いが、きちんと体をぶつけて相手のスピードを殺すことが出来る選手だった。
ファールになることはあれども、簡単にドリブル突破を許してしまう場面はいままではそれほどなかった。
DFラインの目の前でスピードに乗ったドリブルをされると非常にピンチになる。
そのまま、ドリブル突破もできるし、スルーパスやミドルシュートと相手に多くの選択肢を与えてしまう。
うかつに飛び込んでは簡単にドリブルでかわされてしまう。
じりじりと後ずさりしながらの守備は失点に結びつくことが多い。
その形にならないようにボランチがきっちり守れることがとても重要になる。
 
マーカスの出場は意外に早いかもしれない。
もちろんそれは勲にとっても大きなチャンスだ。
このまま、シルビーニョのコンディションが上がらなかったら、寺川の当たりが戻らなかったら、
この2人はもはや鉄板のセンターではないということになる。
新加入選手の活躍で全体的にチームのレベルが上がって余計にセンターの2人に物足りなさを感じるのかもしれない。
それは喜ぶべきことでもあるが、心配の気持ちの方が強い。
ひとつだけ言えることはこのままではダメだということだ。
 
 
バックパスを追いかけたエジミウソンに焦って、GKがバックパスの処理を誤る。
ボールが貴章の前にこぼれる。ゴールマウスにGKはいない。
しかし、貴章のシュートはバーのはるか上を超えた。
後半、サイドをドリブルで深く切れ込んだ坂本からの絶妙のクロスを最高のタイミングで走りこんだ貴章がインサイドキックで合わせる。
ボールはまたもやバーの上を越えていく。
開幕戦1ゴールを奪ったものの貴章の決定力の低さは相変わらずだと言わざるを得ない。
昨年同様、ポジショニングやクロスに入ってくるタイミングは申し分ない。
あとはシュート、その精度だけなのだが、それがまだまだ足りないのだ。
 
しかし、それ以外の部分では貴章は大きく変わっていた。
献身的な前線からのチェイシングは昨年以上、中盤に戻っての守備や相手のカウンターを後ろから追いかけてボールを奪い返すという場面もあった。
何より変わったのが足元で受けるというセンターフォワードとしての動きがはっきりしてきたことだろう。
昨年までは足元で受ける動きとDFラインの裏へ抜ける動きが曖昧なままで、そこがエジミウソンとの連携の悪さにもつながっていた。
開幕戦では足元へ受けてポストプレーという狙いがはっきりしており、味方からのパスを引き出し、良い体勢でボールが受けられるようになった。
きちんと体を入れてボールを受けることで足元のミスもかなり減った。
 
シュート以外のプレーは本当に上手くなった。だからこそシュートに不満が残る。
結果がすべてのFWでありながら貴章が代表合宿へ呼ばれたのも潜在能力を評価されてのことだろう。
シュートチャンスを作らなくてはゴールは奪えない。
シュートチャンスは作れている。あとは決定力だけなのだ。
貴章が代表に入ったならば日本代表を見る目が変わることだろう。
そのためにもとにかくゴールを。難易度が高かろうと低かろうとゴールはゴール。
ビッグスワンのため息を歓声に変えられるのは他ならぬ矢野貴章本人だけなのだから。
March 06

開幕戦を終えて

まず驚いたのが永田である。とにかく読みが良く、判断が早い。
相手FWについていくのではなく、相手の心の中が見えているかのように相手FWがパスを受けたいポジションに先に走り出している。
完全にスタートで勝っているので無理な体勢で競り合うのではなく、無用な身体接触なしでボールがカットできる。だからファールすることもない。
かといって感覚だけで守っているのかというとそれも違う。
まるで詰め将棋のようにあらゆる選択肢を頭に入れた上で動き出している。
つなぐ場面、外へクリアする場面の判断も的確だ。
言うならば非常にスマート、クレバーな守備ができる選手だ。
 
そしてコンビを組む千代反田は永田と正反対のタイプのセンターバックになる。
とにかく厳しく相手FWに寄せ、場所によってはファールも辞さない。
常に大声で指示を出し続け、得意のヘディングでハイボールを跳ね返す。
足元も悪くない。きちんとつなぐことも、サイドを変えるロングキックも蹴れる。
 
2人とも素晴らしいDFだが、何よりも相性の良さが心強い。
剛の千代反田、柔の永田、お互いがお互いの短所を埋め、長所を発揮できる。
今シーズンからコンビを組んでいるとは思えない2人の連携も大きな見所のひとつだ。
昨年までのレギュラーだった海本慶治、千葉、中野といった選手がポジションを奪い返すのはかなり難しいのではないだろうか。
 
正直に言えば坂本のサイドバック起用には反対だった。
運動量を活かすなら中盤での起用が効果的であり、サイドバックにおいておくにはもったいないと思っていた。
しかし、坂本のサイドバックは想像をはるかに越えていた。
恐ろしいほどのプレーエリアの広さ、最前線までオーバーラップをしていたかと思えば、右サイドのカバーリングにまで顔を出す。
千葉ではこれが普通なのだろうか。右サイドからのクロスに合わせてゴール前へ走りこむ。
坂本のサイドバックは単なる4バックの左ではなかった。
後半には敵陣深くまでポジションを上げて、対面の大分のサイドハーフをDFラインへ押し込む。
分かりやすいまでのサイドでの駆け引きをあっさりと実現させてしまう能力の高さ。
相手DFとの身体接触をまったく厭わず、迷いのない突進、そして正確なクロス。
ボールが切れれば、周囲の選手との連携の確認を繰り返す。
試合終了後、誰よりも先にゴール裏へ頭を下げに来たのも坂本だった。
 
他の新加入選手が持ち味を発揮できていたのに比べ、いまいち能力を発揮できなかったのが深井だ。
シュートの数は全選手の中でもっとも多い4本。そのうちの1本はポストを直撃した。
しかし、得意のスピードを活かすには裏へ出るパスが少なく、ポジショニングが若干高めで中盤のパス交換にもなかなか参加できない。
ポジションが高い上にスピードがあるのでクロスに走りこんでいくタイミングが貴章と同じになってしまい、
マイナスのクロスにまったく対応できなかった。
さらに前への意識が強く、中盤で下がってボールを受けることが少なく、結果的に1人下がって受ける慎吾がプレスの標的にされてしまう。
試合終了後、ゴール裏に向って何度も頭を下げる深井がいた。表情からはかなりの悔しさがにじむ。
本職のFWの動きの癖がまだまだ抜け切っていない。そして深井にかかるゴールへの期待。
次節はエジミウソンが出場停止でFWでの出場が濃厚だ。
ここでゴールをあげてもうちょっと肩の力を抜いてプレーできればもっと良いプレーができる。間違いない。
 
深井と貴章の2トップは攻撃面では予想がつかないが、守備に関しては相当激しく前線からプレスにいく形が想像できる。
早めのプレスでボールを奪うことが出来れば高い位置から攻撃ができる。
浦和との相性の良いエジミウソンの欠場は残念だが、この2トップの魅力も負けてはいない。
問題は全体が下がりすぎて中盤にスペースを作らないこと、浦和にはミドルシュートは得意な選手が多い。
ビッグアイではくさびに入った高松を挟み込むために寺川のポジションがどんどん下がってしまったが、勇気を持って
DFラインを押し上げることで全体を押し上げていかなくてはいけない。
高松と同様にポストプレーの上手いワシントンにボールがおさまる形はできるだけ作りたくはない。
中盤でどれだけ激しくプレスにいくことができるか。
大分戦のようにエリアを限定して複数で囲い込む形をできるだけ多く作っていかなくてはいけない。
 
J1に昇格してからホーム開幕戦は負けたことがない。(2勝1分け)
できるだけ多くの人がビッグスワンへ足を運び、選手に声援を送ってほしい。
はっきり言って今年の新加入選手、そして永田は十分にお金を払ってみるだけの価値がある。
逆に言えば、坂本や永田の良さはテレビ画面ではなかなか伝わりにくい。
今年のチームは大いに期待が出来る。
最後にサポーターカンファレンスにおける中野社長の発言を引用したい。
「ビッグスワンでは負けない。」
この言葉に嘘はないと信じている。

February 18

PSM草津戦

新加入の深井、坂本、千代反田に加え、昨シーズン出場のなかった永田と連携面で不安の残るスタメンだったが、序盤は非常に良かった。
ボールを奪ってからの素早い攻め上がりで厚みのある攻撃ができていたし、攻撃に詰まると
逆サイドのスペースへサイドバックが走りこんでクロスという幅のある攻撃ができていた。
しかし、いくつかあったチャンスに決められず、運動量が落ちてくると草津にペースを握られ、前半終了間際に同点。
さらに逆転こそ許さなかったが、後半にも決定機を何度も作られてしまった。
 
もちろんプレシーズンマッチなのだから、ケガ人がでなかったことが何よりの収穫であり、
結果についてはさほど重要ではないと思う。
今日の試合で多くの課題が浮き彫りになったことが開幕戦への準備につながるとポジティブに考えていきたい。
 
意外にもほぼ総入れ替えとなったDF陣ではそれほど連携ミスは見られなかった。
センターでは千代反田がストッパー役となって相手FWに厳しくマークにいき、永田がカバーする形で役割分担ができていた。
ただ、まだ連携が完璧ではなく、そこから失点をしてしまった。
内田、坂本の両サイドバックもバランスを取りながらオーバーラップ、カバーリングもできていた。
むしろ問題は中盤にある。
今日のようにシルビーニョが不調の場合、より問題点がクローズアップされる。
DFラインからボールを受け取って前線へつなぐ役目を寺川1人で担うため、相手のプレスの標的になってしまう。
もっと2列目の慎吾、松下が下がってボールを受けに来なくてはなかなか前線までボールを運ぶことができない。
中盤でこぼれ球がほとんど拾えなかったのは中盤のポジショニングの悪さ、運動量の少なさが原因だ。
もっとプレーエリアを広げていかなくてはスタメンに残るのは難しいだろう。
 
2トップは深井が非常に良い働きができていた。
ゴールこそなかったが、何度も決定機を作り、エジミウソンとの連携も良かった。
深井が積極的にDFラインの裏へ抜けることでエジミウソンが前を向いてプレーできるエリアが生まれ、
ドリブル、シュート、スルーパスと久々に活き活きとプレーしているエジミウソンを見ることができた。
 
最後に改めて新加入の3人と永田のプレーを振り返ってみたい。
 
永田については何より90分プレーできたことが良かった。
1年ぶりの出場ということでゲーム勘が鈍っているのではないかと心配していたが、
接触プレーを怖がることもなく、無難にプレーできていた。
失点の場面はクロスが千代反田に当たってコースが変わり、ゴール前でフリーのFWにボールが渡ってしまったものだが、
あの場面はクロスの落下地点で待ち構えていた永田にとってはアンラッキーな部分もあった。
だが、マークすべきFWがフリーになっているのはDFとしてのミスであり、千代反田との連携を含めて、向上させていかなくてはいけない。
今シーズンの永田にはぜひケガなく、フル出場を狙って欲しい。
同時期に移籍してきた貴章が代表候補に選ばれて刺激にもなっていると思う。
昨シーズンの分も含めて今シーズンの活躍を期待したい。
 
千代反田についてまず感じたのは無理な体勢からのクリアだ。
草津戦、前半の2回の決定機は2つとも千代反田の無理なクリアから生まれている。
1つは失点につながり、1つは相手のジャンピングボレーがポストを直撃した。
永田のカバーが入っているところへ無理にクリアにいくのは連携面が不足していることと、
千代反田自身のプレーの選択ミスからきている。
高さに自信があることが逆にミスを招いている状態だ。
この2つのミス以外は非常に良い守備をしているだけにこの2つのミスが悔やまれる。
しかし、連携の向上で充分埋められる部分だ。個人能力には問題はない。
良い補強だったことは間違いない。
 
坂本は左サイドバックというポジション柄それほど目立つことはなかったが、逆にいえば安定したプレーを見せていたとも言える。
攻め上がってきたときにきちんとシュートやクロスまで持っていき、悪い形でボールを失うことがなかった。
終盤、内田が中野と交代し、坂本は右サイドバックに入ったが、どちらかというと右サイドの方がやりやすそうな印象を受けた。
まだ持ち味を充分に発揮できていたとは言いがたい。
決して悪くはなかったが、もっとできる選手だと期待している。
 
最後に深井だが、ゴールは決められなかったが最も良いアピールができていたと思う。
持ち味のスピードを活かし、DFラインの裏へのロングボールをDFに走り勝ってシュートまでもっていく。
前線から激しくボールを追いかけてボールを奪い返す。
積極的にDFラインの裏を狙いつつも中盤に下がってきてミドルシュートを放つ。
サイドからの攻撃の際、必ず良いタイミングでゴール前へ走りこんでいた。
スピードだけではなく、プレーエリアも広く、運動量もある。
足元も上手く、期待通りの好選手だ。
ただ連携不足なのか、若干ボールを持ちすぎてボールを失う場面がいくつかあった。
もっとも評価したいのはエジミウソンとの連携の良さだ。
エジミウソンの良さを引き出せる深井のプレースタイルはチームにとっても大きな武器になる。
代表候補になった貴章とのポジション争いが本当に楽しみだ。
 
開幕戦まで2週間。課題は決して少なくない。
とにかくケガなく、良い準備をしてシーズンを迎えて欲しい。
February 17

サポーターカンファレンス

初めてサポーターカンファレンスに参加して、まず感じたのは想像以上にフロント側から色々な話を聞くことができたということ。

フロントからは中野社長、さらに各担当部長、運営課長、警備担当のセコムからも担当者が参加。

さらに質問の多くは社長自らが返答してくれる。

実は提案も質問もフロント側から「担当者と協議の上、前向きに善処します。」と逃げられてしまう形を

想像していただけに、すべての質問にきちんと返答をするフロント陣にはかなりの好印象を持ったというのが正直な気持ちだ。

それを引き出したのは実行委員会の方々の努力の賜物であり、本当に頭が下がる。

 

もちろん、テレビカメラの前の社長の言葉とはいえ、すべてを鵜呑みにするわけにはいかないし、

逆に顧客の前とはいえ、すべてをさらけだしてしまう方が問題だ。

中野社長はそのギリギリの線引きをまったく見えないような話し振りでいい意味ですっかり騙されてしまったとも言える。

 

しかし、会議自体に充分満足できたかというと不満に感じる部分も少なくなかった。

まずはサポーター側のモラルの問題。

内輪話ととられても仕方のない一部の関係者にしか分からないような発言は本当に残念だ。

質問の時間は後でとってありますと言っているのに、勝手に発言をしたり、中野社長が話している途中に挙手をして発言をしようとするのは明らかにルール違反だ。

 

また会議の形式として事前アンケートで選ばれた人が、司会者に指名されてマイクを持ってフロントへの質問、提案を行い、

それを受けてフロント側が返答という形が多かったが、質問者の補足が多くなりすぎてかえって質問の焦点がぼやけてしまい、

それに対する返答もぼやけてしまうという残念な形が多かった。

3時間という決められた時間を効果的に使うためにも、司会者が事前アンケートで選ばれた質問を読み、フロントに返答を求める形の方が効率が良い。

今回は若干時間が延びてしまったのだが、まだ聞きたい部分はたくさんあった。

なので一番時間がかかる質疑応答を最後にすることで、それまではサポーター側からの発言、質問を禁止し、

事前アンケートの質問を中心に司会者とフロントとのやりとりでとりあえずすべての案件に対してフロントに答えてもらう形はどうだろう。

話している最中に発言が入ると、話が少しづつずれていって、最初の質問とは別の返答になってしまうこともある。

とにかく途中質問、途中発言を認めないルール作りが必要ではないかというのがもっとも感じたことだ。

 

とはいえ、司会者は良くやっていたと思う。

この会議はフロントをつるし上げることが目的ではない、暴言等は退席をお願いすることもありますと事前に告知することで

会議の方向性をきちんと定義し、フロントがきちんと答えていないと感じれば改めて返答を依頼する。

参加者の多くがNスタンドのサポーターが多いだけに、抽選問題に対して必要以上に時間が取られてしまいそうな時にも

今日はNスタンドだけではなく、スタジアム全体の会議であるとしっかり区切って会議を進めることができていた。

顔見知りが多いことで逆にやりにくさもあったかと思うが、進行自体にはさほど不満は感じなかった。

 

何よりこの会議は今後も継続して会議を行っていくことが一番重要だ。

そのためのバランスを保つという点では充分評価できる。

もちろん形だけの会議では意味はないが、フロントへ直接不満をぶつけることのできるストレス発散の場ではない。

来年の会議もぜひ参加してみたいと思う。クラブに興味がある人なら是非参加を勧めたい。参加してみて決して損はない。

October 01

鍵を握り続ける男

アウエーでの勝利は4月以来、しかも今シーズン初の逆転勝ちでFC東京を4-1で下した。
前節の甲府戦(3-0)に続いて2連勝、ようやく悪循環から脱却できた感がある。
エジミウソンの1トップにトップ下に亜土夢が入った4-5-1。
一見守備的に見える1トップだが2試合で奪ったゴールは7。
ワールドカップの中断明けの浦和戦からアウエーの名古屋戦までの11試合で奪ったゴールが10点であることを考えれば出来すぎなくらいだ。
 
悪循環からの脱却のきっかけは新システムの採用であり、亜土夢の抜擢だったことは間違いない。
そしてやはりチームの鍵を握っているのが良くも悪くもエジミウソンであることが分かった。
シーズン序盤、得点源であるエジミウソンを故障で欠くも勝ち点を積み上げることができたのは矢野、中原の2トップが
献身的に前線からプレスをかけ、中盤でボールを奪えたことが大きい。
相手がプレスを嫌ってDFラインの裏へロングパスを送ってもスピードのある中野がカバーすることができた。
しかし、エジミウソンが復帰するとエジミウソンは矢野、中原ほど前線から守備をしない。
先制されると同点ゴールを狙って矢野を代えて得点力のあるファビーニョを前線に上げる。
ファビーニョは得点力はあるが、守備力はない。結局守備が手薄になり追加点を奪われる。
さらにエジミウソンはボールを欲しがり、サイドに流れ、中盤まで下がり、持ちすぎてチャンスをつぶしてしまう。
エジミウソンの持ち過ぎてチャンスをつぶしてしまう回数が増えて攻撃のリズムがどんどん悪くなっていった。
かといってエジミウソンを外すことはできない。もっともチャンスを作れるのはエジミウソンであるのは誰もが認めるところだ。
そこでエジミウソンの役割を再確認する必要があった。
もっとも得点力のある選手は一番相手ゴールに近いポジションにいるべきだ。
さらにFWをエジミウソンの1トップにして前線に張らせて、中盤まで下がらせないようにする。
そしてトップ下には運動量のある亜土夢を入れる。
亜土夢は厳しい日程の続いた夏場に試合に出ていないので非常にフレッシュな状態だ。
さらに試合出場に飢えていた亜土夢にとってトップ下は適役だった。
もともと攻守の切替が早く、動き出しの速さには定評があった。
トップ下はサイドよりも思い切って前線に飛び出すことができる。
さらに亜土夢の運動量にひっぱられるように中盤のプレスが戻ってきた。
中盤でボールを奪うことが出来れば、前を向いた状態でボールを受けることができる。
FWはエジミウソンだけなので前線には飛び出すスペースがたくさんある。
2列目が飛び出し、シュートまでもっていく。
無理にサイド深くまで切り込む必要はない。奪ってからシュートにいくまでの時間が短ければ短いほど相手守備陣は対応が後手に回る。
前にスペースがあった方が新潟の選手は活きる。無駄に時間をかけて相手にスペースを埋めさせる必要はない。
それでいて攻撃のリズムが単調にならないのはシルビーニョの存在が大きい。
ボールをキープでき、落ち着かせることが出来る。大きく展開することもできるし、決定的なパスも出せる。
そして中盤の底で守備に専念し、こぼれ球を拾い続ける寺川も見逃せない。
そう考えると4-5-1は4-1-4-1に近いのかもしれない。
 
次節はビッグスワンで横浜との対戦。勝てば確実に順位が上がる。
もう足踏みは充分過ぎるほどやってきた。あとは上を目指すだけだ。